こんにちは!ねこ太🐈です。
卵子と精子の『減数分裂』って、高校生物でも学びますが、ちょっと複雑でとっつきにくいですよね。
わたしも‥何度も復習しているのに、なかなか覚えられなかった記憶がありします。
わたしも苦手だな~。
問題をみた瞬間に、ちょっと諦めちゃうかも‥。
‥であれば、尚更勉強していきましょう!
看護師国家試験ではそんなに難しい問題はでないので、ちょっと勉強するだけで確実に点数がとれますよ♪
今回は、看護師国家試験問題を通して、卵子と精子の『減数分裂』についてバッチリ克服していきます!ヽ(*^^*)ノ
高校の生物で学ぶ『細胞分裂』について、「もう一度復習したいな~」という方は、以下の記事もご覧ください♪
卵子と精子の『減数分裂』に関する看護師国家試験問題を解いてみよう!
まず以下の2問をぜひ解いてみてください。
看護師国家試験問題(第100回 午後73問)
ヒトの染色体と性分化で正しいのはどれか。
1. 常染色体は20対である。
2. 女性の性染色体はXYで構成される。
3. 性別は受精卵が着床する過程で決定される。
4. 精子は減数分裂で半減した染色体を有する。
※答えは、後半の「最初の看護師国家試験問題を解いてみよう!」に載せております。
看護師国家試験問題(第109回 午前59問)
配偶子の形成で正しいのはどれか。
1. 卵子の形成では減数分裂が起こる。
2. 精子の形成では極体の放出が起こる。
3. 成熟卵子はXまたはY染色体をもつ。
4. 精子は23本の常染色体と1本の性染色体をもつ。
※答えは、後半の「最初の看護師国家試験問題を解いてみよう!」に載せております。
いかがでしたでしょうか。
ひょっとしたら、『極体』などは忘れていたかもしれませんが‥高校生物の方がかなり専門的な所まで勉強をしていたかもしれませんね。
この2問も比較的簡単な問題ですので、看護師国家試験では確実にとっていきたい部分です。
えっ、そうなの‥わたしは2問ともよく分からなかったけど‥。
解けなかったとしても、心配しないで大丈夫ですよ✨
これを読み終わる頃には自信をもって正解にたどり着くだけの力を手に入れているはずです(≧◡≦)
ではでは‥ねこ太🐈と一緒に楽しく『広げ学習』をしながら、『知識』と『思考力』をサクッと身に付けていきましょうヽ(*^^*)ノ
『広げ学習』とは1問を解くことを通して、広~く深~く学習をして、3~4問解けるだけの知識を身につけていく学習のことです。(by ねこ太)
卵子と精子の分裂(減数分裂)
私たちの身体は細胞でできています。
始めは1つの受精卵でしたが、そこから分裂を繰り返して今の身体になっています。
この分裂を細胞分裂といいます。
また、身体の中で行われている細胞分裂は、分裂の仕方によって2つに分けることができます。
それは『減数分裂』と『体細胞分裂』です。
【細胞分裂のタイプ】
減数分裂⇒子孫を残すための生殖細胞が行う細胞分裂
体細胞分裂⇒生殖細胞以外の体細胞が行う細胞分裂
「生殖細胞」とは遺伝情報を次の世代へ伝える役割を持つ細胞のことで、精子と卵子のことです。
それ以外の細胞のことを「体細胞」っていいますよ!
そっか~。
じゃあ、卵子は減数分裂をするのね!
自分の身体のことだから、なんか学ぶのも楽しいですね!
本当にそうですね!
それに‥そういう気持ちで勉強した方が頭にも入っていきやすいですよ♪
わたしも苦手な科目ほど楽しんで勉強することを意識していました!
それでは‥まず『精子』の分裂について、勉強していきましょう!
「卵子」じゃないんだ‥
ご‥ごめんなさい‥。
「精子」を先に学んだ方が分かりやすいので‥本当にごめんなさい!
精子の分裂(減数分裂)
今まで、『精子』といってきましたが、実は精子というのは受精することができる最終形態のことで、元々の細胞は『始原(しげん)生殖細胞』と言います。
それが分化していって、様々な形態をとって最後に『精子』になります。
【精子ができるまでの過程】
始原生殖細胞⇒精祖細胞⇒精母細胞⇒精子
国家試験では「始原生殖細胞」はでてきませんが、精母細胞はでてきます。
わたしの覚え方は‥こんなイメージです。
ちなみに‥始原生殖細胞は精巣に入って、精祖細胞に変わります。
また高校の生物では、精母細胞は一次精母細胞と二次精母細胞があると学んできたと思いますが、とりあえずは‥精母細胞として押えておけばOKです!
次に染色体の数についてみてみましょう!
もう高校生物の内容も忘れちゃってるし、染色体とか‥そういう言葉を聞くとアレルギーが‥
確かに、忘れますよね‥。
ちょっと復習しながら、余り細かいところまでは覚えなくていいので、ザックリとゆっくりと理解を深めていきましょう!
【染色体】
遺伝情報がつまったDNAが折り畳(たた)まれたもの
つまり、染色体とはDNAでできた1つの塊(かたまり)って思っておけばOKです!
ヒトの細胞の染色体数は以下のようになっています。
【ヒトの細胞の染色体数】
染色体の数=2n=46(常染色体44+性染色体2)
※常染色体と性染色体については、この後説明します。
染色体は対(2つで1対)をなして存在しています。
この対の数が「n」です。
高校の生物では父と母からもらった形態の相等しい一対の染色体のことを『相同染色体』と習いました。
なので‥『相同染色体』の数を「n」としている訳です。
そして染色体の数や量はこんな感じで変化をしていきます。
通常の状態にある細胞は染色体数が「2n」です。
またDNA量については仮に「2」だと考えてください。
精祖細胞になった時点で実は染色体の数は変わらないのですが‥実はDNAは複製されて量は2倍になっています。
なんで染色体の数が変わらないのに、DNAの量は2倍なのかな?
これから減数分裂をするために、いったん染色体を複製しています。
「複製された染色体」と「複製元の染色体」はまだ接着したままなので、それは1つに数えましょうということなんです。
そっか、くっついているものを分けて数えるのは確かに変ですよね。
でも、複製はされているから量は倍ということか‥。
そして、減数分裂をした結果‥最後にできる精子の染色体の数は通常の細胞の半分の「n」です。
【減数分裂】
一次精母細胞⇒染色体数2n(DNA量4)
精子⇒染色体数n(DNA量1)
※DNA量は相対的な数値です。
そっか~最終的にできた精子は染色体やDNAの数量が減ってる。
だから「減数分裂」っていうのね~♪
その通りです。
そして、もう1つポイントは1つの精祖細胞から4つの精子ができるということです。
ちなみに‥始めの方で紹介した「体細胞分裂」は分裂してできた細胞の染色体数は元の細胞と同じ2nで、同数分裂という呼ばれ方もします。
また染色体の種類と数は以下の通りです。
【染色体の種類】
常染色体⇒22対(44個)
性染色体⇒1対(2個) ※女性はXX、男性はXY
常染色体は男女に共通の染色体です。
それに対して、性染色体は男女の性別を決める染色体のことを言います。
対を成している内の1つは母親由来、もう1つは父親由来となります。
性染色体の「XX」と「XY」がどっちがどうだったか‥いつも忘れちゃいます‥。
Yが入っていれば、男性になります。
わたしは、自分が男性であることに満足していますので、「男性に生まれて良かった!わ~い(Y)」という感じで覚えています。
卵子の分裂(減数分裂)
卵子の分裂も同じく「減数分裂」です。
また名称のつけ方もそっくりです。
ちなみに‥始原生殖細胞は卵巣に入って、卵祖細胞に変わりますので、それも精子と同じですね!
では、どこが違うかというと、1つの精祖細胞から精子は4つできましたが、卵子は1つの卵母細胞から1つしかできません。
卵祖細胞から分裂してできた大きい方の細胞を「卵母細胞」、小さい方を「極体」と言います。
また大きい方お「卵母細胞」はさらにもう一度分裂して同じように大きい方(卵子)と小さい方(極体)に分かれます。
また初めにできた「極体」も、さらに分裂して2つの「極体」になります。
なので、1つの卵祖細胞からは「卵子」1個と「極体」3つができます。
最終的に極体は消えてしまい、卵子のみが残ります。
染色体とDNA量に関しては精子と同様です。
なるほど‥ちょっと複雑ですけど、卵子と精子では同じ減数分裂でも最終的に作られる数が違う所なんかが試験でも問われそうですね!
いいですね~。
出題者目線になっているのは、それだけ大事なところが分かってきたからです。
では、これで看護師国家試験問題が解けるか、やってみましょう!
【卵子と精子の分裂様式まとめ】
・卵子も精子も共に減数分裂をする。
・精子は1つの精祖細胞から最終的に4つの「精子」ができる。
・卵子は1つの卵祖細胞から「極体」3個と「卵子」1個ができる。
※精子は22の常染色体と「X」「Y」どちらかの性染色体をもつ。
※卵子は22の常染色体と「X」の性染色体をもつ。
最初の看護師国家試験問題を解いてみよう!
看護師国家試験問題(第100回 午後73問)
ヒトの染色体と性分化で正しいのはどれか。
1. 常染色体は20対である。
2. 女性の性染色体はXYで構成される。
3. 性別は受精卵が着床する過程で決定される。
4. 精子は減数分裂で半減した染色体を有する。
染色体に関する問題ですね。
まず「1.常染色体は20対である。」については、どうでしょう?
人の染色体には、常染色体と性染色体があることを学びましたが、常染色体は22対(2n)ありましたね。
なので、「1」は「×」です。
「2.女性の性染色体はXYで構成される。」については、男性が性染色体が「XY」、女性が「XX」でしたので、「×」です。
「3.性別は受精卵が着床する過程で決定される。」はどうでしょう?
性染色体で性別が決まるんだから、当然「✖」です!
では、最後に残った4が正解だと思われますが、油断せずに見ていきましょう!
「4.精子は減数分裂で半減した染色体を有する。」はどうでしょうか?
精子も卵子も減数分裂で元の精祖細胞や卵母細胞から染色体の数が半減するので、正しいと思います!
答えは、「4」です。
看護師国家試験問題(第109回 午前59問)
配偶子の形成で正しいのはどれか。
1. 卵子の形成では減数分裂が起こる。
2. 精子の形成では極体の放出が起こる。
3. 成熟卵子はXまたはY染色体をもつ。
4. 精子は23本の常染色体と1本の性染色体をもつ。
配偶子という用語がでてきましたね。
ではここで、追加をしていきましょう!
【配偶子】
性別が異なる生物からつくられ、互いに合体して新しい個体を発生させる生殖細胞のこと。
つまり、ここでは「卵子」や「精子」のことを言います。
仮に「配偶子」という言葉が分からなかったとしても、問題文や選択肢をみて想像できたりもします。
とにかく大事なことは、自分の力を発揮するためにも‥焦らないことです。
どんな問題がきても「だいじょうV(ブイ)」です!
ねこ太先輩…さむいです。
「1.卵子の形成では減数分裂が起こる。」は、精子も卵子も減数分裂でしたので、「〇」ですね。
確実に正解にたどり着くためにも、一応、他の選択もみていきますよ~♪
「2.精子の形成では極体の放出が起こる。」は、極体をつくるのは「卵子」でしたので、「×」です。
「3.成熟卵子はXまたはY染色体をもつ。」はどうでしょう?
ここでも、新たに成熟卵という用語がでてきましたね。
【成熟卵】
受精できる準備が整った卵子⇔未熟卵(受精できる準備ができていない卵子)
成熟卵にしても未熟卵にしても‥卵子は性染色体は「X」しかもたないから、「✖」ですね。
「4.精子は23本の常染色体と1本の性染色体をもつ。」は、精子も卵子も22の常染色体でしたので、「×」となります。
答えは、「1」です。
ねこ太オリジナル確認問題
最後に、わたしが作成したオリジナル問題を解いてみましょう!
ヒトの染色体と細胞分裂で正しいのはどれか。
1.受精卵の性を決定するのは卵子である。
2.精祖細胞は体細胞分裂によって精子を作る。
3.受精後に卵子は第2減数分裂を終える。
4.1つの卵母細胞から減数分裂によって極体2つが作られる。
「1.受精卵の性を決定するのは卵子である。」
受精卵の性を決めるのは性染色体でした。
卵子は常に「X」のみ、精子は「X」と「Y」の2つがあり、精子の「X」遺伝子が受精した場合は女性で、精子の「Y」遺伝子が受精した場合は男性になります。
なので、性別を決定するのは精子です。
「1」は「×」となります。
「2.精祖細胞は体細胞分裂によって精子を作る。」
生殖細胞は体細胞分裂ではなく、減数分裂でしたので、「2」は「✖」です、
「3.受精後に卵子は第2減数分裂を終える。」
これは違うはね。
卵子になってから受精でしょ!
ちょっと待って‥一応次の選択肢も見てから判断しない‥?
では、先に「4」を見てみましょう。
「4.1つの卵母細胞から極体2つが作られる。」
卵母細胞は精子と同様に4つに分裂し、1つが卵子で残りの3つが極体でしたので、これは「×」になります。
えっ!じゃあ‥3が正しいの!?
一次卵母細胞は第一減数分裂によって1個の卵母細胞と1個の極体になり、続いておこる第二減数分裂で1個の卵子と3個の極体になることを学んできました。
これは間違っていません。
しかし、実は卵巣の中では第2減数分裂の途中で止まってしまい、そのまま排卵されます。
排卵された卵子は精子と出会って受精した直後に再び第2減数分裂を始めて完了させます。
なので‥「3」は正しいということになります。
ここまでは必要ないかと思い、始めは説明を簡略化しておりましたが、深く勉強したいという方はぜひ覚えておいてください。
ちなみに‥国試ではここまで問われたことはないですが、高校生物では出題されるポイントでもあります。
答えは、「3」です。
さいごに♪
ここまで、読まれたあなたは、きっと卵子と精子そして減数分裂について、バッチリ理解できたと思います!
この分野の問題が出たら、自信をもって解いちゃってくださいね♪
長くなってしまいましたが、最後までお読みいただき、ありがとうございました!
まずは、看護師国家試験合格‥そしてその先にある臨床で楽しく看護するための『力』をつけていくこと目標に、一緒にがんばっていきましょう!
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