【看護師国家試験勉強】解剖生理『細胞の構造と機能』バッチリ克服!

ねこ太の看護師国家試験勉強

 

こんにちは!ねこ太🐈です。

今回は、『細胞の構造と機能』についてバッチリ克服していきます!

 

カン子さん
カン子さん

高校では生物が苦手だったなぁ‥。

 

ナス美さん
ナス美さん

わたしももう覚えてないけど‥、ねこ太せんぱいと一緒に勉強していけば大丈夫だよ!

 

ねこ太
ねこ太

ナス美さん‥そんな風に思っていてくれていたなんて‥

今日もがんばるぞ~♪

 

それでは、国試合格🌸に向けてねこ太🐈と一緒に楽しく勉強していきましょうヽ(*^^*)ノ

 

ねこ太
ねこ太

自分でノートにまとめるより、参考書に書き込んで勉強していくタイプの人にはレビューブックがすごくオススメです!

ちなみに‥わたしもそういうタイプです♪

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『細胞の構造と機能』に関する看護師国家試験問題を解いてみよう!

ねこ太
ねこ太

良かったら、力試しと思って‥ぜひ看護師国家試験問題を解いてみてくださいね!

後半の『看護師国家試験問題のねこ太解説』で解き方を解説していきます。

 

看護師国家試験問題(第102回 午前76問)

細胞内におけるエネルギー産生や呼吸に関与する細胞内小器官はどれか。

1.ミトコンドリア
2.リボソーム
3.ゴルジ体
4.小胞体
5.核

 

 

第104回 午前77問

タンパク合成が行われる細胞内小器官はどれか。

1.核
2.リボソーム
3.リソソーム
4.ミトコンドリア
5.Golgi〈ゴルジ〉装置

  

では‥この看護師国家試験問題を解くのはもちろん‥学校のテスト臨床で活かせる知識を身に付けるために、これから一緒に楽しく『広げ学習』をしていきましょうヾ(≧∇≦*)/ 

ねこ太
ねこ太

広げ学習』とは、気になったことなどを調べながら、広~く・深~く知識を身につけてい学習のことです。(by ねこ太)

 

ナス美さん
ナス美さん

↑↑

全部が予想問題だから、初めて出会う問題ばかり!

自分の力試しとか、復習するのにとってもいいかも♪

 

細胞の構造と機能

1838年にシュライデンが植物が細胞でできていることを発見し、1839年にシュワンが動物も細胞でできていることを見つけました。

そして、200年後の現在はiPS細胞による再生医療という所まで来ています。

 

ねこ太
ねこ太

そんな細胞についてちょっと想像してみましょう!

どこにあるのか‥どんな形をしているのか‥どんな機能を持っているのか‥。

 

カン子さん
カン子さん

う~んと、細胞は全身にあって、四角い形をしていて、機能って‥なんだろう?

 

ナス美さん
ナス美さん

わたしは、正直見たこともないし‥全然想像できないな~。

 

ねこ太
ねこ太

それで、いいです。

まずは今の自分の知識や細胞に対するイメージが出発点です。

そこに知識を追加したり、修正をしていきましょう。

 

細胞の大きさは‥だいたい直径10μmです。

つまり、100分の1mmの大きさで、ほとんど見えない訳です。

 

まさにミクロの世界ですね。

 

さらに、身体の中には細胞が約60兆個(直近では38兆個とも言われていますが‥)あると言われています。

また10μmの細胞を60兆個並べていくと‥地球(外周4万キロメートル)約150周できる長さにもなります。

 

ナス美さん
ナス美さん

この小さな身体が地球何周分の長さに匹敵するなんて‥逆になんか怖い。

ねこ太
ねこ太

確かに、そうかも‥。

 

少~しイメージがつきにくい部分がありますが、医学や看護学とは切っても切り離せない解剖生理の基本でもあります。

まずは自分の身体を触ったりよく見たりしながら、一緒に『細胞』について勉強していきましょう。

 

カン子さん
カン子さん

そうですね。

生物学が苦手なわたしも、自分の体の事と思ったり、細胞のスゴさを知って、ちょっと興味が出てきました。

 

では、これから大事な所もそうでない所も含めて、少しずつイメージを膨らませていきましょう。

 

細胞の基本構造

 

身体の中の細胞はおよそ200種類あると言われています。

そして、細胞によって形や機能も様々ではありますが‥基本的な構造は同じです。

それは何か‥‥主に3つあります。

 

 

1つは、2つ目は細胞質、そして3つ目が細胞膜です。

 

ただし、例外もあります。

それは赤血球血小板です。

 

ねこ太
ねこ太

赤芽球が赤血球に分化する際に核を放出します。

核を放出する3つのメリットは‥

①細胞内に核がない分、酸素と結びつくヘモグロビンを多くもてる!

②真ん中が凹んで表面積が大きくなるためガス交換がスムーズ!

③形を変えやすくなり、細い血管の移動もスムーズ!

 

また骨髄にある巨核球がちぎれてできたのが血小板です。

例外はあるものの‥基本的な構造である3つの構造物をしっかり覚えておきましょう。

 

ねこ太
ねこ太

ちなみに‥高校の生物ではもう少し詳しく勉強してきたと思いますが‥

細胞の中で③細胞膜以外の‥①核と②細胞質を合わせて、『原形質』と言います。

つまり細胞の中身そのものです。

この名前には生命活動をする『本質的な物質という意味が込められています。

  

①細胞膜

細胞膜=リン脂質+タンパク質(チャネル・担体・ポンプ)

細胞膜は、リン脂質タンパク質によってできています。

リン脂質は水とくっつくことができる親水性の部分(リン酸)と水とくっつかない疎水性の部分(脂肪酸)に分かれ、それが図のような二重層構を成しています。

その中をタンパク質部分がプカプカ浮いていて、動いているような状態です。

 

ねこ太
ねこ太

つまり‥リン脂質だけによる一律のキレイな構造ではなく、タンパク質の形もいくつかあって、いろいろなものが混じっている‥モザイク状(石・ガラス・貝殻・木などの小片を寄せて作る模様)になっています。

そのため、細胞膜の構造モデルを『流動性モザイクモデル』と言ったりします。

 

 

タンパク質の部分はチャネル・担体・ポンプといった3つの種類があり、細胞の内外での物質のやり取りをしています。

 

チャネルトンネル状の構造で濃度勾配によって受動的(エネルギーを使わない)に物質を輸送する。

担体閉じたり開いたりする構造で、受動的(エネルギーを使わない)に物質を輸送する。

ポンプ閉じたり開いたりする構造で、能動的(エネルギーを使う)に物質を輸送する。

 

ねこ太
ねこ太

ちなみに‥グルコースなどの大きな物質を細胞内へ輸送する場合には特殊なタンパク質が働いていて、それを『輸送体』と言ったりします。

 

②細胞質

細胞質=細胞小器官+細胞質基質

細胞膜の中‥つまり原形質部分、そこから核を取り除いた部分が『細胞質』です。

細胞質の中には細胞小器官が含まれていますが、その細胞小器官の間を埋める部分‥これを『細胞質基質』と言います。

 

 

細胞質基質の中は、水と酵素が多く含まれており、様々な化学反応が起きています。

 

ねこ太
ねこ太

ちなみに‥細胞質基質で作られた「ある物質」が、同一細胞内の他の場所に移動して次の反応で使われたりするため、細胞質の中は流動するようになっており、これを『原形質流動』と言います。

これも高校の生物では超重要な部分ですが、看護学校では余りでてきません。

でも‥そういったシステムがあるということを知っておくと‥細胞の機能がよりイメージしやすくなりますね♪

 

細胞小器官については、後ほど『細胞の小器官と機能』の所で、1つ1つ一緒に勉強していきましょう!

 

③核

 

核とは

遺伝情報であるDNARNAを含んでいて、核膜で囲まれたもの(細胞小器官の1つ)

  核膜(二重膜)+ 核膜孔 + 核小体 + 染色体

 

細菌などのように核をもたない細胞のことを『原核生物』と呼びますが、私たち人間や動物のように核をもつ細胞のことを『真核生物』と呼びます。

核は核膜に覆われていて、物質のやり取りをするために核膜孔という穴がいくつも空いている構造をしています。

 

ねこ太
ねこ太

核膜細胞膜と同じようにリン脂質(2重層)タンパク質によって構成されていますが、その膜がさらに‥2重になった二重膜構造をしています。

 

ナス美さん
ナス美さん

ということは‥リン脂質は合計で4重の層をつくっているのね‥。

大事なところだから、それだけ守られているのか~。

 

次に‥核小体は『』とも呼ばれたりしますが、細胞小器官であるリボソームをつくっている部分です。

また核小体以外の部分には、通常は(ギムザ染色やオルセイン染色をしないと…)みることは難しい‥染色体が存在しています。

 

染色体は遺伝情報が含まれたDNAが折りたたまれたもので、常染色体(44本)性染色体(2本)といったものがヒトの核に存在しています。

 

ねこ太
ねこ太

染色体というと✖の形をしたものを思い出しますが、これは細胞分裂時に染色体が凝集したもので、普段は糸状で絡まり合った状態で存在しています。

ちなみに‥ネコは38本、イヌは78本の染色体をもっています。

 

細胞分裂や核分裂については、また別の機会で説明していきます。

 

カン子さん
カン子さん

なんか‥DNAとか染色体とか遺伝子って聞くと‥違いがよく分からないし‥。

 

ねこ太
ねこ太

そうですよね。

似たような言葉が多くて、わたしも学生のときは混同していました‥。

分かると楽になるので、今からイメージ化していきましょう!

 

DNAdeoxyribonucleic acid)とはデオキシリボ核酸の略称で、遺伝子情報を乗せた物質のことです。

逆に遺伝子とは、タンパク質の生成に関わる情報を持っているDNAのことです。

つまり、以下のようなイメージです。

 

また染色体とは、この遺伝情報がつまったDNAが太く折り畳まれたもののことを言います。

DNAはヒストンというタンパク質に約2周巻き付いています。

この構造を『ヌクレオソーム』といいます。

さらに『ヌクレオソーム』が集合して、太い紐状になった『クロマチン』、そして『クロマチン』が集合して『染色体』へとなっていきます。

 

ナス美さん
ナス美さん

なるほど~♪

言葉は聞きなれないけど、集まって大きくなる度に呼び方が変わっていくんですね~。

 

ねこ太
ねこ太

そうなんです!

ヌクレオソームに出てくる‥『ソーム』という言葉は生物学で「小さいモノ」を意味します。

 

今度は逆に、DNAをよりミクロな視点でみてみましょう。

 

【核の特徴】

①DNAは二重らせん構造

②DNAはヌクレオチドリン酸糖+核酸塩基という基本単位でできている。

 

①DNAは二重らせん構造

 

ねこ太
ねこ太

らせん階段部分が赤●青●の2つから出ていますので、『二重らせん構造』と言われます。

 

②DNAはヌクレオチド[リン酸糖+核酸塩基という基本単位でできている。

 

このヌクレオチドが鎖のように連なっているので、この連続体を『(ポリ)ヌクレオチド鎖』とも言われます。

DNAの場合は、このヌクレオチド鎖が二重になっています。

 

カン子さん
カン子さん

ヌクレオシドとヌクレオチド‥なんか迷いそう‥。

 

ねこ太
ねこ太

そうですよね。

わたしは、ヌクレオシド(nucleoside)の最後が「side」に「」という意味があることから、全部ではなく、片側(side)に寄っているイメージで覚えています。

意外と忘れなくてオススメです。

 

塩基の部分は4種類あります。

DNAにある核酸塩基

アデニン(A)、チミン(T)グアニン(G)、シトシン(C)

 

ねこ太
ねこ太

『核酸塩基』の部分が先程のDNA二重らせん構造の階段部分ですね!

 

核酸塩基は4種類あって、それぞれ結びつく相手が決まっています。

アデニン(A)⇔チミン(T)グアニン(G)⇔シトシン(C)

 

また核酸と呼ばれるものには、DNAの他にもう1つRNAと呼ばれるものもあります。

 

ねこ太
ねこ太

DNAは、『遺伝情報を保存するためのもの』であるのに対して、RNAは『遺伝情報を利用するためのもの』と考えておくと、覚えやすくなります。

基本的な構造はとてもよく似ています。

共通部分は、ヌクレオチド[リン酸糖+核酸塩基です。

 

 

また相違点は3つです。

1つ目は、二重らせん構造ではなく、ヌクレオチドの鎖は1本(一重)です。

2つ目は[糖]デオキシリボースではなく、リボースであること

 

ナス美さん
ナス美さん

DNAの『D』はオキシリボース!

RNAの『R』はボース♪

 

ねこ太
ねこ太

DNAはとても大事なものですが‥

リボースよりもデオキシリボースの方が安定した二重らせん構造をとれます。

 

3つ目は[核酸塩基]が同じく4種類なのですが‥チミン(T)の代わりにウラシル(U)が入ります。

 

ねこ太
ねこ太

これも‥

RNAのウラシルよりもDNAのチミンの方が物質として安定した構造になります。

 

RNAにある核酸塩基

アデニン(A)、ウラシル(U)グアニン(G)、シトシン(C)

 

 

 

結びつく相手もアデニン(A)には、チミン(T)の代わりにウラシル(U)対応します。

アデニン(A)⇔チミン(T)グアニン(G)⇔シトシン(C)

 

細胞小器官と機能

では、次に先程の細胞質の中にある細胞小器官について勉強していきます!

 

 

リボソーム

リボソーム

タンパク質を合成する細胞小器官

 

リボソームはタンパク質を合成する場所です。

リボソームには、きな塊小さな塊があって、2つで1セットになっています。

中にはrRNA(リボソームRNA)タンパク質が入っていて、そこでタンパク質を合成しています。

 

 

カン子さん
カン子さん

鏡餅…かわいい♪

 

ねこ太
ねこ太

ほんとですね~。

リボソームに向かって「お父さん~」なんて面白いですね♪

 

ナス美さん
ナス美さん

コラ~ねこ太~!

自分で書いといて、何をいっとるんじゃ~!

 

ねこ太
ねこ太

ゴメンなさ~い!

リボソームの「リボ」は、RNAの中の糖『リボース』、「ソーム」は『小体』という意味からきていますよ。

つまり‥「RNAを含んだ小体」という意味です。

 

ナス美さん
ナス美さん

RNAはタンパク質を合成するのに使われるし、「タンパク質を合成!」って覚えちゃおう♪

 

ねこ太
ねこ太

そ‥そうですね。

(こわかった~)

 

  

リソソーム

リソソーム

細胞内の不要な物質を分解する細胞小器官

 

『リボソーム』と似た名前の『リソソーム』という細胞小器官もあります。

 

ナス美さん
ナス美さん

ほんとだ~。

リソソームの『リソ』にも‥意味があるのかな‥?

 

ねこ太
ねこ太

ありますよ!

リソ』とは『溶かす・壊す』という意味があります。

ちなみに‥尿管結石や膀胱結石で石を破砕する医療機器に『リソクラスト』というのがあります。

 

カン子さん
カン子さん

じゃあ‥「リソソーム」は『分解する場所』ってことですね!

 

ナス美さん
ナス美さん

そうやって覚えると間違わなさそう♪

 

小胞体

小胞体

物質を代謝・輸送・貯蔵する細胞小器官

 

小胞体には、滑面小胞体と粗面小胞体の2種類があります。

 

滑面小胞体脂質やステロイドなどの合成、薬物の分解・カルシウムイオンの貯蔵をする細胞小器官

粗面小胞体タンパク質を合成・輸送する細胞小器官

 

ナス美さん
ナス美さん

粗面小胞体もタンパク質合成?

さっきのリボソームがタンパク質を合成するんじゃなかったのかな‥!?

 

ねこ太
ねこ太

その通りです!

粗面小胞体はリボソームがくっついた小胞体のことです。

なので‥「リボソーム+小胞体」と考えておくと分かりやすいですね。

リボソームで合成したタンパク質をさらに小胞体の中を通して、ゴルジ体へと輸送します。

 

カン子さん
カン子さん

それと‥滑面小胞体は、リボソームのついていない、ツルツルした小胞体ってことですね!

働きは‥いろいろあるんですね。

 

ねこ太
ねこ太

薬物の分解については、リソソームと似ている部分でもありますね。

まずは‥他の細胞小器官の働きを覚えた上で、滑面小胞体には「何でも屋」のような多様な働きがあると私は覚えています。

   

ゴルジ体

ゴルジ体(装置)

タンパク質の修飾(加工)を行う。

 

ナス美さん
ナス美さん

『ゴルジ体』の「ゴルジ」にはどんな意味があるんだろう♪

 

ねこ太
ねこ太

実は‥「ゴルジ」という言葉には意味はなく、発見したイタリアの病理学者カミロ・ゴルジ(Camillo Golgi, 1843-1926)の名前が由来となっています。

 

ゴルジ体は‥『ゴルジ装置』とも言われます。

ゴルジ体では、小胞体で作られたタンパク質に『糖(糖鎖)』をくっつけて、酵素などの機能を持たせることで、タンパク質として完成させます。

そして、完成したタンパク質を濃縮して細胞内や細胞外へ放出します。

 

中心体

中心体

細胞分裂時に染色体を2つに分裂させる。

 

中心体は『微小管』という3つのストローが一列に連なったものが、円を描くように9セットある構造をしています。

さらに‥それが2つあり、垂直に交わるような形で存在しています。

 

ねこ太
ねこ太

ちょっと余談ですが‥

中心体の微小管は細胞骨格の1つであるチューブリン(微小管)というタンパク質と同じものです。

チューブリンは、中心小体を中心に細胞内に放射線状に伸びています。

また気管支細胞や精子にある線毛や鞭毛の役割を果たしているのも‥このチューブリン(微小管)です。

 

中心体は、細胞分裂時に複製されて、細胞の両端に移動し、染色体を2分します。

 

 

この時、中心体から染色体に伸びているものがチューブリン(微小管)で、これを紡錘糸と言います。

中心体は細胞分裂に備えて、普段から核の傍にいます。

 

ねこ太
ねこ太

『紡錘』という言葉が、『紡錘の形をしている』という意味で医学ではときどきよく使われますので、どういったものかイメージして覚えておくと便利です。

 

 

 

ミトコンドリア

ミトコンドリア

エネルギー(ATP)を産生する細胞小器官

 

ミトコンドリアは、生体内でエネルギーとして使われる『ATP(アデノシン三リン酸)』を作り出す場所です。

 

 

ミトコンドリアは、二重膜構造をしていて、内膜が内側に突出したような構造をしています。

この内側に突出した部分を『クリステ』といい、内側部分のことを『マトリックス』と呼びます。

 

ねこ太
ねこ太

この辺の用語は看護学校では余り習いませんが‥。

クリステの部分でATP産生が行われていると考えられています。

 

老化していくと‥身体ではエネルギーの産生量が低下しますが‥ミトコンドリアでは、このクリステが減っていると言われています。

 

またミトコンドリアは、わたしたちの細胞の核内のDNAとは違った‥独自の遺伝子をもっており、数十億年前の進化の過程で共生することになった別の生物と考えられています。

 

ねこ太
ねこ太

これを題材にしたのが‥何十年前かにヒットしたホラー小説『パラサイト・イブ』だったりします。

 

  

タンパク質の合成の過程

 

カン子さん
カン子さん

えっと‥、リボソームでタンパク質が作られて‥。

 

ナス美さん
ナス美さん

でもさぁ~、その前にRNAがどうだとか学校で習わなかった!?

 

ねこ太
ねこ太

ちょっと複雑で覚えるのが難しい所ですが‥大丈夫です!

最後に‥DNAやRNAを使ったタンパク質合成の過程について、今まで勉強した知識をつなげて理解をさらに深めていきましょう!

 

タンパク質は、DNAにある遺伝情報から作られます。

遺伝情報を『読み取って』、タンパク質という形で『具現化』していくということです。

 

 

わたしたちが普段使っているコピー機を例に考えてみましょう。

コピー(複製)するというのは、①読み取って、②プリントアウトします。

つまり‥

コピー(複製)=①読み取り+②プリントアウト

細胞におけるタンパク質合成では、①読み取りを『転写』、②プリントアウトを『翻訳』といいます。

 

カン子さん
カン子さん

なるほど‥。

でも、この前のテストで、覚えたはずなのに‥『どっち』が『転写』で、『どっち』が『翻訳』かわからなくなっちゃったです。

 

ねこ太
ねこ太

確かに‥ちょっと似た言葉ですよね。

『転写』という言葉のニュアンスとしても‥『複製』と同じ様に使う場合もあるかもしれませんね。

わたしも、そうやって迷うことがあります。

そんなときは、理解したことから導き出すようにしています。

 

転写』『翻訳』に関しては、少なくとも『翻訳』というのは、英語の文書を日本語に変換する際に‥日本語に変換してみて初めて翻訳したと言えます

なので‥『翻訳』がだと理解しています。

 

RNAにはいくつか種類があります。

m-RNAメッセンジャー(messenger)業務をするRNA

r-RNA⇒リボソームRNAで、タンパク質合成工場(リボソーム)でタンパク質を作る司令塔

t-RNA⇒リボソームにタンパク質の原料(アミノ酸)を運ぶtransfer)

 

カン子さん
カン子さん

わ~~こうやって理解すると覚えやすいですね♪

 

ねこ太
ねこ太

そうなんです!

RNAの前の文字も「m⇒r⇒t」でアルファベット順なので‥そういった感覚でも覚えておくと忘れた時に思い出せます。

なので‥、始めにDNAから作られるのが、mRNAです。

 

 

ねこ太
ねこ太

mRNAは、自転車便のような感じで‥遺伝子情報を運んでいきます!

 

カン子さん
カン子さん

わ~~~~カッコいい!

 

ねこ太
ねこ太

ありがとうございます!!

 

ナス美さん
ナス美さん

(イヤイヤ‥ねこ太せんぱいのことではないと思いますよ~)

 

情報を読み取って、その情報をタンパク質合成工場であるリボソームへ運ぶ役割がメッセンジャー業務担当の『mRNA』です。

 

そして‥mRNAは核を飛び出して、リボソームに行きます。

リボソームは、タンパク質合成工場なので、そこにいる司令塔の『rRNA』が、指示を出して、『mRNA』のもつ遺伝子情報にそって、アミノ酸の運び屋『tRNA』がアミノ酸をつけていきます。

 

このような流れでタンパク質が作られていくという考え方のことを『セントラルドグマ』と言います。

 

ナス美さん
ナス美さん

そういえば‥高校の生物で聞いたことがあるような気がするけど‥こういうことだったのね!

 

その後の流れは‥

粗面小胞体ゴルジ体‥そしてその先は、細胞外に分泌されたりします。

 

 

 

ナス美さん
ナス美さん

↑↑

勉強して疲れたら‥やっぱチョコレート糖分補給

わたしは‥濃いカカオのビターテイストがやっぱり好きかな~。

 

看護師国家試験問題のねこ太解説

では、今まで学んできた知識を元に、はじめにみた看護師国家試験問題を解いていきましょう♪

 

看護師国家試験問題(第102回 午前76問)

細胞内におけるエネルギー産生や呼吸に関与する細胞内小器官はどれか。

1.ミトコンドリア
2.リボソーム
3.ゴルジ体
4.小胞体
5.核

 

ナス美さん
ナス美さん

よ~し、解いちゃうぞ~

 

1.ミトコンドリア

ミトコンドリアは、細胞内でATPを作り出す細胞小器官でしたね。

ナス美さん
ナス美さん

えっ、いきなり‥正解‥。

 

「1」は「〇」と考えられそうですが、油断せずに‥一応、他の選択肢もみていきましょう!

 

2.リボソーム

カン子さん
カン子さん

リボソームはタンパク質を合成する工場なので、これではないですね。

 「2」は「×」です。

 

3.ゴルジ体

ゴルジ体は、タンパク質に糖鎖を付けて、完成させる細胞小器官です。

「3」は「×」です。

 

4.小胞体

ナス美さん
ナス美さん

小胞体は、滑面小胞体と粗面小胞体があって‥

確か滑面小胞体は脂肪を作ったり、薬を分解したりしたから、違うのかな‥。

 

ねこ太
ねこ太

そうですね。

分解といと、異化反応なので、エネルギーが発生する場合もありそうですが‥ATPが作られる訳ではないので、「×」と考えていきます、」

 

5.核

核は遺伝情報を補完する場所であり、遺伝情報を転写する場所です。

なので‥エネルギーは産生しません。

「5」は「×」です。

 

答えは、「1」です。

  

第104回 午前77問

タンパク合成が行われる細胞内小器官はどれか。

1.核
2.リボソーム
3.リソソーム
4.ミトコンドリア
5.Golgi〈ゴルジ〉装置

  

ねこ太
ねこ太

これも細胞小器官とその機能(働き)を問われている問題ですね。

 

1.核

核は

遺伝情報を補完する場所であり、遺伝情報を転写する場所で、タンパク質の合成には関わっていますが、核で合成している場所ではありません。

「1」は「✖」です。

 

2.リボソーム

ナス美さん
ナス美さん

「リボ」といえば‥rRNAだ!

リボソームRNAはタンパク質を作る司令塔だから、ここがタンパク質合成の場所だ~!

 

リボソームは、rRNAとタンパク質を多く含む‥タンパク質合成工場でした。

なので、「2」は「〇」です。

 

3.リソソーム

カン子さん
カン子さん

「リソ」は溶かすとか、分解するみたいな意味でしたよね‥。

だからリソソームは、不要な物質を分解する場所!

 

「3」は「×」です。

 

4.ミトコンドリア

ねこ太
ねこ太

ミトコンドリアはATPを作り出す場所でしたね!

パラサイト・イブ‥昔読んで面白かったです。これを読むとミトコンドリアの働きも残ります。

映画もあるので、良かったら見てみましょう!楽しく勉強ですね♪

 

「4」は「×」です。

 

5.Golgi〈ゴルジ〉装置

カン子さん
カン子さん

ゴルジ体も‥タンパク質に糖鎖をつけて完成させるから‥これもタンパク質合成と言えるんじゃないの…!?

  

ねこ太
ねこ太

確かに‥そう考えられますね!

でも、そう考えると‥遺伝情報をもつ核も、通り道である小胞体も全てが合成過程に関わっていて、答えということになります。

広い意味では‥合成に関わっていますが、ピンポイントで合成に関わっているのは、アミノ酸を並べて、ペプチド結合させているのはリボソームです。

  

カン子さん
カン子さん

そうかぁ‥もしリボソームが選択肢になかったとしたら‥答えになる可能性もあるけど、そうでなければ‥やっぱりリボソームがタンパク質合成をしているんですね!

 

「5」は「×」です。

 

答えは、「2」です。

 

さいごに♪

長くなってしまいましたが、最後までお読みいただき、ありがとうございました!

実は‥高校の生物、特に大学受験に向けて、ここに紹介している以上の深い内容も学びます。

でも、少なくとも看護師国家試験では余り細かい所までは問われません。

今回、学んだ内容まで理解できていれば‥だいたい解剖生理学の試験もカバーできていると思います。

 

とにかく、理解して覚える!

そして、始めの内は忘れては覚えるの繰り返しですからね♪

何の心配もしなくて大丈夫です

忘れたら‥何度でも復習していきましょうね!

まずは看護師国家試験合格🌸に向けて、これからも一緒にがんばっていきましょうo(*^▽^*)o

 

 

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