2022年12月6日惜しくも、クロアチアにPK戦で敗れてしまい、とても残念ですが、日本チームを陰ながら支えてきたスタッフ‥いやチームの一員に焦点を当ていきたいと思います。
今回は、2022年サッカーワールドカップのサッカー日本代表の『チームドクター』について紹介していきます!
余り表舞台には出てこない縁の下の力持ち的な存在ですが、選手や監督からの信頼も厚く、『12人目の選手』と言われることもあります。
わたしも医療者ですが、テレビを見ていて、選手が負傷した際に飛び出していく姿をみて、「カッコいいな~」と思うと同時に、医療者が活躍していることが嬉しくなります!
実際に日本代表のチームドクターってどうやってなるのか?
どんな事をしているのか?
今回の2022ワールドカップでは誰がチームドクターなのか?
看護師っているのかな?
いろいろ興味や疑問が湧いてきますよね!
こちらの記事では、チームドクターについてネット、書籍、雑誌などで調査したことをお伝えしていきます!
2022年ワールドカップ サッカー日本代表のチームドクターは誰か?
今回のサッカー日本代表チームドクターは誰か‥!?
まず1人目は『御園生 剛』 医師です!
先生は前回の2018年ロシアワールドカップ以後にカタールワールドカップを目指す、新サッカー日本代表チームのチームドクターとして就任しました。
以下、プロフィールを紹介しますね。
名前 | 御園生 剛(ミソノオ ゴオ) |
性別 | 男性 |
年齢(生年月日) | 51歳(1971年8月11日) |
出身地 | 山口県 |
学歴 | 筑波大学大学院 |
所属病院 | 筑波学園病院 スポーツ整形外科科長 |
認定資格 | 博士(医学) 日本整形外科学会認定整形外科専門医 日本スポーツ協会公認スポーツドクター |
兼任 | 柏レイソルチームドクター 筑波大学女子サッカー部チームドクター 常総アイデンティチームドクター 関東大学サッカー連盟医事委員 茨城県サッカー協会医事委員 |
好きな事 | サッカー、スポーツ全般 |
御園生医師は、2018年にご自身がサッカー日本代表チームのチームドクターになった際に以下のようなコメントをされています。
結果が全ての世界ですので、言い訳もできない厳しいプレッシャーのかかる日本代表チームとしての戦いが始まろうとしています。
チームの主役はもちろん選手ですが、彼らが試合の中でより良いパフォーマンスを発揮できるように、陰ながらサポートしていきたいと思っております。
まずは2019年のアジアカップUAEでタイトルを勝ち取ること、そして2022年カタールワールドカップ行きの切符を獲得できるように、皆様応援宜しくお願い致します。
引用:筑波学園病院HP(https://www.gakuen-hospital.or.jp/news/181.html)
まさに『縁の下の力持ち』『12人目の選手』としてのコメントですね。
2人目は『加藤 晴康』 医師です!
名前 | 加藤 晴康(カトウ ハルヤス) |
性別 | 男性 |
年齢(生年月日) | 推定56歳*2022年時点(生年月日は不明) |
出身地 | 不明 *調査中 |
学歴 | 聖マリアンナ大学 |
所属病院 | 立教大学 コミュニティ福祉学部 スポーツウエルネス学科 教授 |
認定資格 | 博士(医学)*専門は整形外科、 スポーツ医学 |
兼任 | 、JFA(日本サッカー協会)の中の医学委員会 |
好きな事 | サッカー |
加藤医師は、後ほど紹介するJFA(日本サッカー協会)の委員の内の一人です。
元々は整形外科医で、現在は大学の教授としてお仕事をされています。
元々ご自身も大学生まではサッカーをされていたようで、そういった関心もあって、加藤医師も縁もJFAと関わりを持つようになったようです。(以下、加藤医師のコメント参照)
私は大学までサッカーをしており、サッカーは身近な存在でした。そして1993年頃、トレセンに参加できる整形外科医を探しているということで活動に参加したのがきっかけで日本サッカー協会との関係ができました。1995年にU-16日本代表のドクターを担当し、それ以降、主に年代別の日本代表のドクターを務めています。
引用:JFA日本サッカー協会HP 加藤医師のコメント(https://www.jfa.jp/samuraiblue/worldcup_2022/news/00030916/)
実際にどのようなお仕事をされているのか、次に紹介します!
チームドクターの役割・仕事内容は?
チームドクターとは、スタッフの一員として、チーム全体を長期間にわたって担当するスポーツ専門の医師(スポーツドクター)のことです。
Jリーグなどであれば、クラブチームから依頼を受けてなることができます。
『スポーツドクター』って何?
スポーツドクターとはスポーツによる怪我や障害、さらにはスポーツ医学に関するスペシャリストな医師のこと
チームドクターは、各選手のケガや病気の治療の他に、チーム全体の怪我や病気の予防、さらには体力アップに関することまで、幅広い仕事を行います。
サッカーは怪我の多いスポーツですが、選手が怪我や病気にならないで活躍できるのは、選手自身の努力はもちろんですが、『チームドクターのサポートもあってこそ♪』ですね!
ちなみに今回日本代表のチームドクター御園生剛医師はJリーグ柏レイソルのチームドクターもしております。
またチームドクターがいるのは、Jリーグの中でもビッグチームくらいです。
それ以外は、専属のチームドクターはいないということになります。
また各チームのサイトを見てみても、チームドクターについての紹介は一切ありません‥。
まさにスタッフの一員という感じですね。
試合中の救護活動
加藤医師は、2022年のサッカーワールドカップ(カタール)におけるインタビューで、以下のようなコメントを残しています。
SAMURAI BLUEでは私とアスレティックトレーナーの前田弘さんがベンチに入り、選手に何かあればピッチに入っていき、プレーが続行可能かどうかを確認します。続行不可能な場合は、その場で応急処置をすることはありません。ピッチに戻れると判断した場合は止血や圧迫、固定などできる限りの措置をしてプレーできる状態にし、ピッチに戻します。また、大きい大会では会場内に救急ドクターが待機しており、重大なアクシデントが起こった場合はそのアドバイスを受けながら対応することになります。
引用:JFA日本サッカー協会HP 加藤医師のコメント(https://www.jfa.jp/samuraiblue/worldcup_2022/news/00030916/)
どうやら、ベンチに入れるのは、医師は複数名いますが、医師1名とアスレチックトレーナー1名の計2名で緊急対応をしているようです。
またこのコメントからは、サッカーワールドカップという大会主催者の方でも、救急専門の医師が待機させていて、緊急時にはチームドクターと共に選手の怪我などをみていることが分かります。
選手の体調管理
試合中はもちろんのこと、普段の選手の体調管理(メディカルサポート)がメインの仕事になります。
医師の他に、トレーナーや総務とも協力して、食事などの栄養管理、ホテルの環境、移動中のケアなどを行い、選手のコンディションを良い状態に保つよう努めます。
選手が試合にでれるかのジャッジ
代表選手が怪我をした場合はもちろんのこと、故障を抱えている選手が試合で十分なパフォーマンスが出せているのかをしっかり観察をしています。
そして、おかしいと感じた場合には、選手にも状態を確認し、代表活動が継続できるかどうか、判断を行い、その結果を監督などにも報告を行います。
代表選手を選考する前段階においては、選手の所属チームのチームドクターからも情報を得て、日本チームの代表監督などにも報告していたりします。
その他
サッカーワールドカップの日本代表ではないようですが…。
U-16などの年代別の日本代表におけるチームドクターは、スタッフも少ないため、他にボール拾いやドリンクの準備などの細々としたお仕事もされているようです。
ワールドカップのサッカー日本代表チームドクターは誰が決めるの?
サッカー日本代表チームドクターはJFA(日本サッカー協会)の中の医学委員会で決まります。
2010年サッカーワールドカップ南アフリカ大会で日本代表のチームドクターをしていた清水邦明医師はこんなことを言っています。
当時、在籍していた聖マリアンナ医大整形外科の教授が日本サッカー協会のスポーツ医学委員長を務めていたため、徐々にサッカーの現場に携わる機会を頂くようになり、1998年のトルシエ監督の時から日本代表に同行させて頂くようになりました。
引用:ハマスポ(https://www.hamaspo.com/s-yoko-page/w-cupvols22)
なので、JFA(日本サッカー協会)の中の医学委員会の委員と何らかの繋がりがないと日本代表のチームドクターにはなれないようです。
ちなみに現在、JFA(日本サッカー協会)の中の医学委員会は12名の委員(主に医師)によって構成されています。
以下が、2022年における現在の委員の方々です。
名前 | 所属 |
池田 浩(委員長) | 順天堂大学大学院保健医療学研究科 / 医学部整形外科 |
大塚 一寛 | 横浜あおばの里 |
大橋 洋輝 | 東京慈恵会医科大学脳神経外科 |
加藤 晴康 | 立教大学コミュニティ福祉学部スポーツウエルネス学科 |
齊藤 雅彦 | 千葉メディカルセンター |
鈴木 朱美 | 山形大学医学部整形外科学講座 |
武田 聡 | 東京慈恵会医科大学 救急医学講座 |
武冨 修治 | 東京大学大学院医学系研究科整形外科学 |
土肥 美智子 | 日本サッカー協会診療所 |
林 英守 | 順天堂大学大学院医学研究科循環器内科学 |
前田 弘 | 日本サッカー協会 |
松下 雄彦 | 神戸大学大学院整形外科 |
想像通り‥整形外科の医師が多いようですが、他にもスポーツ医学や救急医学や循環器内科など様々な分野の医師がいますね!
また日本代表チームともなると、一人の医師なのか?という疑問もわいてきます。
テレビでも、選手同士が衝突して倒れた際など、担架の人以外に2名の人が救護に向かいます。
1名は医師、そしてもう1名はトレーナーと判明しております。
なので、残念ながら看護師ではないようです。
公表されていないため、明確なことは分かりません。
しかし、どうやら日本代表チームの場合は、複数名の医師がチームドクターとしているようです。
なぜなら、2010年サッカーワールドカップ南アフリカ大会で日本代表のチームドクターをしていた清水邦明医師が以下のような発言をしていたからです。
「チームドクター3人の世話人(責任者)を仰せつかり‥」
若い人は知らないかもしれませんが、1993年のあのドーハの悲劇があった日本代表チームのときのことです。
なので、現在においても、日本代表チームに関しては、御園生剛医師、加藤晴康医師の2名が明らかになっておりますが、他にも、医師がいる可能性が高いと考えられます。
また別の見方をすれば、それだけ医師がいるのだから、『診療の補助をする看護師はいないだろう‥』という推測もできそうです。
看護師として日本代表チームに同行することを夢みていたわたしも残念です。
看護師はサッカーに関われないのでしょうか?
サッカーナースという看護師
『サッカーナース』という言葉をご存じでしょうか?
スポーツ競技などで救護をする『スポーツ看護師』の中のサッカー版とでも言える職業です。
プロというよりはアマチュアのサッカー大会(他さまざまなスポーツも対応)などで活躍しています。
なので、Jリーグの試合についても、ちょっと参加は難しいかもしれません‥。
『スポーツ看護師』が対応するスポーツの種類としては‥
マラソン・トライアスロン・バスケットボール・テニス・ハンドボール etc
スポーツ看護師を派遣する会社もあって、看護師が登録し、大会などがある場合に依頼がくる仕組です。
なので、主に仕事の依頼はスポーツ大会などのイベントが多い土・日が多いようです。
主にスポーツ好きで自身でもスポーツ経験がある看護師が多いのも特徴です。
『サッカーナースの仕事内容』って何?
・救護活動
・メンタルケア
・運営サポート
・連絡や調整
・アドバイス
・ガイドラインの作成
特に救命病棟で働くなど‥救護経験のある看護師が強いかもしれませんが‥
仕事の内容は、選手や観客の方々への救護以外にも‥大会におけるメンタルケアや救護マニュアル作成などの仕事もあります。
なので‥自分の得意な分野があれば活かせる機会はありそうですね!
またサッカーナースやスポーツ看護師は看護職賠償責任保険への加入も必要となります。
確かに‥スポーツ競技では何が起こるか分からないから、そういった保険への加入も必要かもしれないわね。
大会等の参加者の身の安全を守ることが第一ですが、自分の身を守ることも大切ですね!
興味のある方はぜひ、ご自分の職場の副職規定を確認して登録してみてはいかがでしょうか♪
最後に
2022年12月6日のクロアチア戦で惜しくも敗れてしまい、ベスト8にはなりませんでした。
しかし、ここからまた新たな日本チームが2026年の北中米大会(カナダ・メキシコ・アメリカの3カ国共催)に向けて始動します!
楽しみですね~o(*^▽^*)o
わたしも、引き続き御園生医師がチームドクターをされるのかも含めて、今後のチームドクターの活躍に注目していきたいと思います!
御園生医師、加藤晴康医師も本当にお疲れさまでした!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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