こんにちは!ねこ太🐈です。
わたしは、いくつかの看護専門学校で教員として10年以上働いていましたので、各学校においても入試の面接官もしておりました。
なので、面接官の考え方や気持ちはよく分かっているつもりです。
現在は退職して入試から完全に離れましたので、第三者的な立場から看護系の大学と専門学校の入試について、とりわけ今回は面接試験について、独自にいろいろ調査したことも含めて、わかりやすく解説していきたいと思います!ヾ(≧∇≦*)/
看護大学と看護専門学校の入試の違い
まず入試全般の概要についてお伝えしていきますね。
国公立大学
1次試験⇒共通テストがあり、5教科(国語・数学・英語・理科・社会)が試験範囲となります。
2次試験⇒①国語、②数学、③英語、④理科(生物もしくは化学)の4科目の中でいくつかを組み合わせた学科試験と面接試験が行われている大学が多いようです。
私立大学、専門学校
推薦入試か一般入試かにもよりますが、国公立の2次試験と同様の形式で、1次試験として学科試験を行い、2次試験として、面接試験(ほぼ必須)と場合により小論文や適性検査を取り入れているところもありました。
大学も専門学校も入試について、学科試験と面接試験という大枠はほぼ同じであるものの、学校によって組み合わせ等は少し違いますので、自分が受ける学校と入試形態をよく確認して受験の準備をしていきましょう。
面接試験の種類
面接試験にはいくつかの種類がありますが、ご存じでしたか?
簡単に説明をしておきましょう!
個人面接
まず看護系の大学も専門学校も一番多いのが、個人面接と呼ばれるものです。
入試に限らず、病院への就職試験なども含めて、一般的な面接と言うとこの形態を指すことが多いです。
学生1名に対して、面接官が1~3名で面接をしていきます。1回あたり10分前後が多いです。
グループ面接
学生が複数名(3名前後)に対して、面接官も複数名(3名前後)が入って行われます。
面接官から学生全員に対して共通の質問がされた後に、各個人に対して質問されていくのが一般的です。
受験者が多い場合にこのタイプの面接試験が行われることがあります。
わたしが高校受験のときはこのタイプの入学試験でしたが、他の受験生がいることから個人的な事について面接官が質問できないというデメリットがあります。
そのため、看護学校の入試でも余り行われていない面接方法です。
グループディスカッション
これもグループ面接同様に、学生が複数名(5~6名)に対して、面接官も複数名(3名前後)入って行われるタイプの面接になります。
学生にはあるテーマが与えられ、それに対して学生間でディスカッション(討論)を行う形式になります。
ここで与えられるテーマについては、例えば、「小学生にスマートフォンを持たせることは望ましいか」など一概に賛成・反対どちらかが一方的に正しいと言い切れないものが選択されることが多いです。
この面接試験を取り入れている大学や専門学校も複数あります。
説明形式
一般的にはプレゼンテーションと言われているかもしれません。学生1名に対して複数(2~3名)の面接官が入って行われます。
ある問題が提示され、それについて解き方や自身の考えなどを決められた時間の中で面接官に説明していきます。
かなり難易度が高く、有名大学の理系の入試などで見られますが、看護学校ではほとんどありません。
以上のような形式の面接があります。
わたしが調べた範囲では、行われている面接の種類について、看護系の大学と専門学校では変わりはありませんでした。
また行われている面接としては、個人面接が圧倒的に多く、ときにグループディスカッションを個人面接と組み合わせて行っている学校もあったりします。
また現在は社会的な問題からオンラインで面接する場合も増えており、主に個人面接が多くなっているものと思われます。
面接試験の目的と対策
面接試験がなぜ行われるかって考えたことはありますか?
そう言われてみると‥余り考えたことはないです。
そうですよね。学生の立場からは余り考えないですよね。でも例えば、自分がお店を持っていて、そこで働いてもらう従業員を雇うことを考えるとき、N子さだったら面接はしませんか?
それはすると思います。だってお客さんへの対応がきちんとできるかとか、他の従業員と仲良くやっていけるかとか‥あっ!
そうなんです。自分のお店で働くのに適正があるかどうかをみたい訳です。看護系の大学も専門学校もどちらも同じ気持ちです。学科試験では測れない看護師への適正があなたにあるかどうかをみたい訳です。
なるほど‥。言われてみれば、そうですよね。でも、看護師への適正って何だろう?
では、そのことについて、これから一緒に考えてみましょう!
学校が求める看護師の適性とは?
理想の看護師像は、人によって若干の違いはあるものの、だいたいのイメージはそれ程違いはないと思います。
それは看護系の大学も専門学校も同じです。
学校によって理想の看護師像は多少違うにせよ、大きな違いはありません。
なぜそんなことが言えるかというと、各学校の教育理念(どういった学生に育てたいかを示したもの)や教育目標(教育理念をもう少し具体的に表現したもの)に書かれているからです。
わたしもいくつもの大学と専門学校の教育理念や教育目標を調べてみましたが、ほとんど差はありませんでした。
教育理念や教育目標には学校が目指す教育と理想の看護師像(卒業生像)が書かれているはずです。
学校はその理想像に近づける人を育てていきたい訳ですから、そこをヒントに考えていけばよいでしょう。
ここでは、ほとんどの看護系の大学や専門学校の教育理念や教育目標に書かれている2つの内容について、例を挙げて考えてみたいと思います。
例えば、教育理念に「豊かな人間性」や「現代の保健・医療・福祉に対応していける能力」という言葉が掛かれていたら、どのようなことを意味するのでしょうか?
このような事を求められてる訳ですから、その場できちんと適切に受け答えできることも大切ですが、学校が求める人物像に自分自身が近づいていくことを意識していけると良いです。
そういった姿勢を意識しているだけで、面接でも自然とそのような受け答えができるようになります。
自分らしさを出す
多くの受験生が面接に向けた対策をしていることと思います。
それはそれで大切なことですが、余り型にはめ込むような練習ばかりするのは、好ましいとは言えません。
え~そうなんですか?高校の進路指導の先生からは、どんな質問がくるか、いくつか予想して答えも考えて練習しておくように言われました。
そうですよね。それは間違ってはいないのですが‥一つ例を挙げて考えてみましょう。先程の「豊かな人間性」を推し量る際に、面接官は何をみていると思いますか?
面接官は質問するのは学生の人間性を見るためにすると思うので、やはり質問に対する答えじゃないですか?
確かに、そうですね。では、もしN子さんが面接官として、受験生の答えがとても素晴らしかったとします。でも面接官に質問する間も与えず、話続けたらどうでしょう?さらに‥話している途中で足を組み始めたり、貧乏ゆすりも‥始めたらどうですか!?
それは‥もう大人として駄目じゃないですか?
そうですよね。質問に対して、適切な答えを述べられたとしても、答え方や答えているときの態度がおかしかったら、駄目ですよね。つまり受験生の答える内容だけでなく、それ以外の得られる情報全てを面接官は見て判断しているのです。
なるほど‥。言われてみれば、そうですよね。
では先程の話に戻ると、型にはめ込んだような答え方をされると、受験生の本質が見えにくくなります。
強いて言うなら、現役生であれば、「面接練習をいっぱいしてきたんだな~」と優しい面接官は受け止めてくれて、真面目な印象は与えられる可能性もあるかもしれません。
しかし、少なくとも社会人がこれをしてしまうと、幼くみえてしまい、マイナスの印象が強くなってしまいますので、しない方が無難です。
また面接官によっては、「うまく隠されてしまって、この人がどういう人か分からないな‥」という思いから、答えを用意しにくい少し奇抜な質問をされてしまうこともあるかもしれません。
なので、わたしのオススメの対策は、予測される質問に対する答えは準備しておきながらも、答える際は普段の自分らしさを出して、自分の言葉で述べる!ことです。
なるほど‥よく分かりました。だからこそ、普段の自分を成長させていく必要があるのですね。
実体験のエピソードに基づいて考えを述べよう!
面接官が質問をして求めているのは、あなたの人間性についてです。
どこか本などに書かれているような一般的な考えや価値観を聞きたい訳ではありません。
しかし、考えや価値観といったときに、それ程答える選択肢がないのも事実ですから、違いを見るのは「なぜそのような考えや価値観に至ったのか」の理由や過程が大切になってきます。
本だけを読んだだけの人には、「本に〇〇のように書かれて、その考えに共感しました」としか言えません。
しかし、実体験ベースで述べられる人は、深くその考えがあなたの心に刻まれていることが相手に伝わりますので、説得力が違います。
なので、あなたの考えや価値観を聞かれた時には、実体験のエピソードも根拠として述べるようにしていきましょう。
ただし、実体験のエピソードはどうしても話が長くなりがちです。
面接という限られた時間の中では、エピソードはできる限り簡潔に述べることも意識していきましょう。
身なりをきちんとする
最近は高校生でも、髪にカラーを入れていたり、ピアスをつけていたり等、昔よりも個人の自由が尊重される時代になってきたように思います。
わたしもそのことには大賛成です!(^^)!
そして大部分の看護学校でも実習中はNGですが、実習以外では比較的認められる状況になってきたように思います。
しかしながら、看護学校の入試ではどうでしょうか?
IT系やモード系などであれば、時代を読む力や個性が求められているかもしれませんが、医療職に対して患者さんが看護師がオシャレすることを求めているかというと、『それは今の所ない』というのが現状です。
それにも関わらず、そういった身なりで入試にくるということは、面接する側からみると、周りが見えない社会性の乏しい人、常識が分からない人というように見えてしまいます。
面試験前から面接試験は始まっている
面接試験は面接試験前から始まっているって、そうなんですか?
それに対する答えとして、1つ例を挙げてみましょう。例えば、待機室や面接室の前で大声で騒いでいる受験生を見かけたら、どう思いますか?
確かにこの人なんだろう?って思います。でも、面接試験官じゃなければ‥!?そっか、案内する人がみていますね。それに受験番号何番の人かっていうのも分かっているんだ!
面接試験では、当然のことながら受験生は自分の一番いい所を出そうとします。
それは面接官が一番よく分かっているはずです。
でも、面接官はあなたの普段の様子、授業を受けている時の様子や友達と話している時の様子などを見て、看護師としての適性、自分の学校に入学する人としての適性を判断したいのです。
これは何も特別なことを言っている訳ではないのです。
でも恐れることは全くありません!
先程述べたように、普段から『人としての成長』を目指していれば、面接で頑張らろう(変わろう)とする必要は全くありません。
その成長マインド(成長しよう!という意識)はきっと面接官に伝わります。
なぜなら面接官は医師や看護師です。
どちらも人を診(看)る職業であり、人を見るプロなのですから、必ず読み取ります!
看護系の大学と専門学校の入試・面接対策のまとめ
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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これから看護師になりたいと考えているあなたにとって大切な進路の話なので、しっかり看護系の大学と専門学校がどんな風に違うのか、実際の状況をお伝えしていきますね!
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